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パートだけど社会保険へ加入したくない

令和5年10月より最低賃金が上がりました。すでに勤め先より賃金改定の話があった方も多いかと思います。

勤め先から声掛けが無くても10月分の給料から賃上げ改定があるはずです。

ところで最低賃金は10月1日より全国一律で上がるわけではなく、開始日が10月1日、6日、7日、14日と各都道府県によりバラバラとなっています。なので従業員への給料を極力ケチりたい経営者は、最低賃金改定日以降から時給を見直す経営者もいるかもしれませんね。

給与計算をする側からすると最低賃金改定前と改定後を手計算で計算する羽目になるので、経営者はけち臭いことせずに10月1日から時給改定をして欲しいものです・・・

ところで最低賃金は上がるのに、社会保険加入の賃金月額は改定せずそのままです。特に扶養の範囲や社会保険に加入したくない人からすると、今回の最低賃金引き上げを喜んでいない方も一定数はいます。

今回最低賃金引き上げの影響で、社会保険に加入条件へ引っかかった方には社会保険の加入を促しているのですが、手取りが減る、損をした感じになるなど社会保険に関する不満をぶつける方もいます。事業所側も好きで社会保険へ加入させるつもりはなく、社会保険事務所側から加入させろと義務づけられているので仕方なくやっているだけですよ、社会保険事務所の方達は法律を盾にして従業員の社会保険加入を命令するので、話し合いの余地はありません。

国は足りない年金分の資産を増やしたいのか、パートなどの短時間労働者の社会保険加入に向けて取り組んできています。最近は短時間労働者もちゃんと社会保険へ加入させているのかと事業所側への監査も増えてきています。

なので労働者側が事業所側へ不平不満を伝えても、社会保険加入の条件を満たしたら加入させないといけません(監査は怖いので)

どうしても社会保険に加入したく無いなら条件から外れるのを狙うのがいいですね、しかしそれだと収入が減るのであまりおすすめはしませんが・・・

社会保険加入条件

短時間労働者が社会保険に加入する条件ですが、以前はその事業所のフルタイム職員が週40時間働いている場合、勤務時間の3分の2(週30時間)だったのですが、令和4年10月より下記の条件が追加されました。

従業員が101人以上社会保険へ加入している事業所

① 週20時間以上

② 給料の総支給が月額88,000円以上(手取り給料ではない)

※両方の条件を満たすと社会保険加入

今回の最低賃金アップで、社会保険加入条件の1つである、月額賃金88,000円へ引っかかる方がでてきました。

これが1,056,000円の壁ってやつです。

まさかいきなり会社側も社会保険へ加入させる事はないはずですが、事前に社会保険加入に加入しないといけないと声掛けがあったかもしれませんね。

※令和6年10月より、社会保険へ加入している従業員が101人以上から51人以上への改訂が控えています。

何で社会保険は加入したくないのか?

手取りが減るから嫌だと言う方もいます。その人の状況を聞いてみたら、配偶者の扶養に入っているから社会保険へ入りたくないそうです。確かに第3号被保険者なら無料で健康保険へ国民年金へ加入している事となります。

それともう一つですが、今まで国民年金の免除申請をされていた方です。確かにこの制度を使えば将来もらえる年金額が激減はしますが、国民年金を納めていた扱いとなります。もしその方が若い方なら社会保険へ入り、厚生年金を支払い続ければ将来もらえる年金額も増えるメリットがありおすすめです。しかし僕が対応した方は60歳以上の方で、今更社会保険へ加入してももらえる年金はそんなに変わらないので困るそうです。

何が正しい対応かは分かりませんが、難しい問題ですね・・・

社会保険へ加入しない為には?

なのでどうしても社会保険へ加入したくない場合はどうするか?

どこまで雇用側への需要があるかは分かりませんが、勤務時間を20時間未満へ抑えれば確実です。ただ国は短時間労働者も社会保険へ加入させたいらしく、令和6年10月より社会保険へ加入している従業員が51人以上いれば、週20時間以上・月額88,000円の短時間労働者も社会保険への加入とどんどん加入条件の幅を広げています。

なので週20時間未満でダブルワークやトリプルワークの場合なら、社会保険へ加入しなくても大丈夫ですね。ただこんな働き方をすれば体調面が心配となります・・・

なので僕が勤めているところのパートは週20時間未満へ抑えているパート職員が圧倒的に多いです。

あとがき

最低賃金も上がったのはいい事なのですが、社会保険の加入に嫌がり、賃上げに困る方もいるようです。

もし社会保険へ入りたくないのなら所定労働時間を週20時間未満へ抑えるのが簡単ですね。もしダブルワークはしたくない、社会保険にも加入したくない、だけどもっと働きたいなら個人事業所などの規模の小さいところで働くしかないかもしれません。ただそれだと有給休暇すら与えないブラックバイトに遭遇する確率も上がりそうですね。

自営の方は会社負担になる社会保険や年次有給休暇など、労働の対価以外には一銭も支払いたくない経営者も残念ながらいますよ。