106万円の壁が撤廃されると話題になっていますね。
この106万円の壁は最近から話題になった言葉で、パート職員への社会保険の加入のハードルをどんどん緩和(厳しく)した結果誕生しました。
今回はその106万円の壁を無くす事で、より扶養されている皆様を社会保険へ加入する事により、将来貰える年金額も増えるとの建前です。
今まで払わなくても良かった健康保険料まで払わないといけないので、実際は増税みたいなものです。
ちなみに僕は夫婦フルタイムで働いており、社会保険も夫婦それぞれの勤め先で加入しています。
なので個人的な考えは壁の撤廃なんて関係ない話です。3号扶養なんてどちらかが入ったら収入が激減し、生活ができなくなります。
しかし中には社会保険の扶養を上手く活用している方もいます。中には今更社会保険へ入るのは困るという職員もいますね。
パートだけど社会保険へ加入したくないそんな社会保険逃れの対策ですが、社会保険加入逃れをしているブラック自営業か、職員5人未満の自営業の所で働く方法と、ダブルワークで働くぐらいでしか対策が思いつきません。
106万円の壁
106万円の壁とは社会保険の扶養に入れる年収をさしています。
これは年収1,060,000円÷12ヶ月で割った月収が、社会保険加入への目安となっていました。
① 従業員が51人以上社会保険へ加入している事業所
② 週20時間以上
③ 給料の総支給が月額88,000円以上(手取り給料ではない)
※両方の条件を満たすと社会保険加入
今回の撤廃は①と③が無くなります。
今までは週20時間を超えても月額88,000円未満であれば社会保険加入の対象外でした。
しかし106万円の壁がなくなることにより、週20時間以上の労働契約であれば社会保険へ強制的に加入となります。
残業で社会保険加入を逃れる方もいますが、あまり残業が常態化すると、社会保険の監査で社会保険逃れと指摘されるリスクがあります。
この場合、本来払うべきだった社会保険料が遡って企業へ請求されます。
監査で社会保険へ加入しないといけなかった、労働者の社会保険は雇用主へ請求され、雇用主が建て替えた数ヶ月分以上の社会保険料を職員へ請求します。
しかしそれで『はい、分かりました。納税義務なので満額すぐに支払います』と素直に応じる職員なんているわけなく、間違いなく揉めます。
なので雇用主も従業員から回収しないといけない社会保険料を踏み倒されても困るので、社会保険加入逃れなんて無理はしません。
なので社会保険加入を指示されても拒否したりなどしないで、加入しなくてもいい労働時間へ契約変更を話し合いましょう。
対策
職員をみていると、社会保険料なんてビタ一文たりとも払いたくないと、社会や政治に不満を言う職員を見かけます。
しかも社会保険へ加入しなくてもいいギリギリの給与を要求してくるのが困りものです。
そんな方への対応はとても頭が痛かったのですが、これからは週20時間未満の雇用契約へ変更を打診すればいいのでとても楽になりますね。
しかしこれでますます週20時間未満の短時間パートが更に増えるので、今後の人手不足がさらに酷いことになります。
社会保険への加入は週20時間以上となります。なので週20時間未満への雇用契約へ変更すればいいですね。
社会保険料の個人負担分は大まかで約15%程度が目安です。
勤務時間短縮により手取りは減りますが、社会保険へ加入しても手取りは減ります。
僕の会社のパート職員は、社会保険へ加入しない週20時間未満が大人気です。
次は2ヶ所以上の勤め先で働くダブルワークも人気です。
この働き方は週20未満の契約にする事により、1つの勤め先で働くよりも更に給与が上がります。
この働き方の注意点ですが、掛け持ちをしていると勤め先へ申告している場合、普通よりも多めの所得税を徴収されます。
これは多めに取られた税金は確定申告で取り戻せますよ。
もう一つの注意点は、年収130万円を超えないよう注意です。超えてしまうと社会保険の扶養へ入れず、割高な国保と国民年金へ加入させられてしまいます。
この場合、年少扶養者を1人〜2人いれると住民税が非課税か均等割となり、大幅な節税もできますので、ぜひ市町村が提供している住民税シミュレーターでご確認してみてださい。
収入の低い方へ年少扶養を入れると住民税が非課税になる場合もあるよあとがき
世の中、様々な理由で絶対に社会保険を払いたくない方たちがいます。
その方たちは上手く制度を活用して節税をしていますが、最近の国は社会保険の加入者を更に増やそうとしています。
つい最近、社会保険のパート加入対象が100人から50人へ減少とより厳しくなったばかりです。
しかしまさかその翌月に更に厳しくするとは思いもしませんでした。
まだ実施日は分かりませんが、国は増税となるととても迅速に実施してきます。
なので時間のある内に働き方を考えないといけませんね。
ただこうなると更に週20時間未満の労働契約変更者が増えるので、人手不足がより酷いものとなります。
将来の年金不安、扶養だったら無料の健康保険料発生、高齢で今更社会保険料を請求されても困るなど、色々な理由で社会保険料を払いたくない方々は多いです。